2024/10/25
目次
奥歯(大臼歯と小臼歯)の役割は、食事の際に重要な機能を果たしています。以下のような主要な役割があります。
奥歯は、硬い食べ物をすりつぶし、砕く力を持っています。前歯が食べ物を噛み切るのに対し、奥歯はその後のすりつぶしや粉砕の役割を果たします。特に、食物を小さくして消化しやすくすることで、消化器官への負担を減らす重要な役割があります。
奥歯は上下の歯列の咬合(噛み合わせ)の調整をサポートし、口全体のバランスを維持します。噛み合わせが安定することで、咀嚼時の力が均等に分散され、歯や顎への負担が減少します。
奥歯は、咀嚼機能だけでなく、顔の形状を支える重要な役割も持っています。奥歯が失われると、顎の骨が痩せることがあり、結果的に顔の輪郭が変わり、頬がこけたり口元が凹んだりすることがあります。
奥歯は、正確な発音を支えるためにも重要です。特に舌の位置や動きに影響を与え、言葉を発する際に正しい音を作るのを助けます。
奥歯は、噛む力や顔の形状の維持など、日常生活において非常に重要な役割を担っています。そのため、奥歯の健康を守ることが口腔全体の健康維持にとっても重要です。
歯を失う主な理由は、さまざまな要因によって引き起こされます。以下に、代表的な理由を説明します。
奥歯は咀嚼による負荷が大きく、歯垢が溜まりやすい場所でもあります。特に奥歯は清掃が難しいため、虫歯になりやすく、重度になると抜歯が必要になることがあります。
歯周病は、歯を支える骨(歯槽骨)を徐々に破壊し、歯がぐらついて最終的に脱落する原因となります。歯周病は特に奥歯に影響を与えることが多く、進行するとインプラント治療が必要なケースもあります。
転倒やスポーツ中の事故、外傷などで奥歯を失うことがあります。外部から強い力が加わった場合、奥歯が割れたり、抜けたりすることがあります。
噛み合わせの異常(不正咬合)や歯ぎしり、食いしばりによって、奥歯に過剰な負荷がかかり、結果的に歯を失うことがあります。歯ぎしりや食いしばりが慢性化すると、奥歯の構造が損傷しやすくなります。
過去の歯科治療(根管治療やクラウン装着など)が不適切であった場合、奥歯が健康を失い、最終的に抜歯に至ることがあります。例えば、根管治療が不完全だと、感染が再発し、歯を失う可能性があります。
加齢に伴い、歯のエナメル質や歯根が弱くなり、奥歯が失われやすくなります。これには歯の自然な摩耗や、年齢による歯周病の進行が影響しています。
これらの要因により、奥歯は他の部位と比べて失うリスクが高くなりがちです。
奥歯を失った後の治療方法には、主に以下の選択肢があります。それぞれのメリットとデメリットをまとめます。
インプラントは、顎の骨に人工の歯根(チタンなどの金属製)を埋め込み、その上に人工の歯(クラウン)を装着する治療法です。
メリット:
デメリット:
ブリッジは、失われた歯の両隣の健康な歯を削り、その上に連続する人工歯(ブリッジ)を装着する治療法です。
メリット:
デメリット:
入れ歯は、取り外し可能な義歯で、金属のクラスプなどで隣の歯に固定します。
メリット:
デメリット:
歯を失った状態のままにしておく方法。
メリット:
デメリット:
治療方法の選択は、失った歯の位置、周囲の歯の状態、患者の年齢、健康状態、予算などに左右されます。各選択肢にはメリット・デメリットがあるため、歯科医と十分に相談した上で、最適な治療法を決定することが重要です。
奥歯(特に大臼歯)のエリアは、加齢や歯を失った期間が長い場合、骨吸収が進行していることが多く、インプラントを埋め込むための十分な骨がないことがしばしばあります。この場合、骨移植やサイナスリフトといった追加手術が必要になることがあります。
奥歯は食事の際、非常に大きな咬合力(噛む力)がかかる場所です。そのため、インプラントにかかる負荷が高く、適切に設置しないと、失敗のリスクが増えます。インプラント自体が高い耐久性を持つ必要があります。
奥歯は口の奥に位置しているため、インプラントを設置する際の視野が限られ、治療が技術的に難しくなることがあります。歯科医が使う器具を正確に操作するために、技術と経験が要求されます。
下顎の奥歯の場合、下顎神経に近いため、インプラントを埋入する際に神経を傷つけるリスクがあります。上顎の奥歯の場合は、上顎洞(サイナス)に近いことから、骨が少ない場合、サイナスに関わる処置が必要になることがあります。
奥歯は隣接する歯が密集しているため、インプラントを埋め込むための十分なスペースがないことがあります。スペースが不十分な場合、歯並びを矯正してからインプラント治療を行うことが必要です。
これらの要因により、奥歯のインプラント治療は難しくなりやすいですが、経験豊富な歯科医であれば適切な対策を講じることで成功率を高めることができます。
奥歯をインプラントにする場合の注意点は以下の通りです。奥歯は噛む力が大きいため、インプラントの設置や維持に特別な配慮が必要です。
奥歯は食べ物を噛む際に大きな負荷がかかる部分です。そのため、インプラントの強度やサイズが適切でなければ、トラブルが発生する可能性があります。骨の密度が不足している場合は、骨移植が必要なこともあります。
奥歯のインプラントを計画する際、顎の骨の量が十分であるかどうかが重要です。特に、上顎の場合は副鼻腔(サイナス)が近くにあり、骨の高さが不十分な場合は「サイナスリフト」と呼ばれる手術が必要になることがあります。下顎では、顎の骨が痩せている場合、神経に近いことがリスクになることもあります。
奥歯のインプラントは、前歯や小臼歯よりも大きなインプラントが必要になることが多いです。また、インプラントの位置が正確でなければ、噛み合わせが悪くなったり、インプラントが早期に脱落するリスクが高まります。
奥歯のインプラントは、噛む力が強い分、歯茎や周囲の骨の健康状態が重要です。定期的なメンテナンスが必要で、歯周病やインプラント周囲炎を防ぐための予防的ケアが欠かせません。特にインプラント周囲の歯茎の健康状態を維持することが大切です。
奥歯のインプラント手術は、周囲に神経や血管が多いため、細心の注意が必要です。下顎では、下歯槽神経に近いため、インプラントの位置が悪いと神経損傷を引き起こすリスクがあります。手術前の詳細なCTスキャンでの診断が重要です。
インプラントが奥歯に設置された場合、噛み合わせ全体のバランスが影響を受けます。インプラントが他の歯と正しい位置関係にあるかどうか、また噛む力が均等に分散されているか確認することが必要です。
奥歯のインプラントは通常、複数の手術や治療が必要であり、治療期間が長く、コストも高額になることがあります。治療計画を歯科医としっかり話し合い、費用や期間について十分理解することが重要です。
奥歯のインプラント治療を成功させるためには、上記の注意点を考慮し、経験豊富な歯科医と相談しながら進めることが必要です。
2021/05/18
動画では、
個人で年間症例数300以上の実績を持つ斎藤辰一の医療についての考え、
歯の重要性、インプラントができること、歯の治療にあたって大事にしていることなどをお話ししています。
インプラント治療に対する熱い想いを、冷静に語る姿が印象的です。
ぜひ一度、ご覧ください。
ITI公認インプラントスペシャリストの斎藤辰一によるインプラント治療の解説や、患者様インタビュー、スタッフによる院内紹介など、さまざまな企画を行なって参りますので、こちらのブログと併せまして、よろしくお願いいたします!
2020/09/11
インプラントとは
歯の代わりとなる物です。
できる限り歯を残す努力をするのですが、どうしても抜歯となってしまった場合もしくは過去に歯を既に失ってしまっていた場合は歯の代わりとなる人工の歯根を使わなければなりません。
この人工の歯根は、世界中で使用されており治療効果は確立されております。
しかし当院以外で過去にインプラント治療を受けた患者様で、あまりいい結果を得られなかった方がたくさん来院されます。
インプラントを上手く入れることができればそれでいいのではなく、なぜその歯を失ってしまったのか、骨格から頭頸部を細かく分析して、原因を究明しそこに合わせたインプラントの選択や、術式の選択、歯1本単位ではなく、患者様お一人単位の治療計画を立案する必要があります。
残念ながら、そのような治療を受けて来られなかった方がたくさん来院されてきます。
インプラント治療と一言で言ってもその手術方法は様々で当院では、小規模な手術から一般的な開業医では習得が難しい大規模な手術まで低侵襲で行うことが可能です。
そのように選択肢を多く持つことで、最高の治療計画を立案することが可能となり、長期間の維持安定に繫がります。
当院では経験豊富な、歯科医師及び歯科衛生士、歯科技工士がチームとなって、患者様の健康に寄与できるように日々取り組んでいます。
ご安心して、来院下さい。
2020/09/04
インプラント治療と一言に言っても色々な方法があります。
インプラント治療をするには歯科医師は色々なことを考えなければなりません。
従来は骨があるところに入れる、歯茎を開けて骨のあるところにとりあえず この辺?って言うところを目がけて削って埋めるのが従来でした。
なので、上物がどんな歯が入るのか結果を見ないとわかりません。
ただ、その上物(歯)によっては歯ブラシがしにくかったり、舌や頬を噛んだり、あまりにも舌側に寄るを舌のスペースがなくなり舌根沈下と言われる、舌が奥に押し込まれて睡眠時無呼吸症候群なども引き起こしてしまうこともあります。
その反省から、現代は被せ物の位置をまず決めて、そこにちょうどよくインプラントが来るように骨のある位置にインプラントを入れることになりました。
そして当院では天然の歯を守ることを第一優先としています。それと同時に見た目(審美)の回復も目的としてインプラント治療を行います。
そのため、まずは見た目と機能的な問題からどのように歯がないといけないのか?
次に実際に歯を仮歯として使ってみてもらいます。
そして、それをデータ化し、顎のCTとコンピューター上でマッチングを行い、一番いいところにインプラントが入るように設計を行います。
滅菌レベルも歯科で一番グレードの高いクラスB滅菌器にて手術器具を全て滅菌。
手術前には1時間かけてお口の中を歯科衛生士が清掃します。
あらゆる面において妥協せずご提供しております。
当院ではこう言った内容を当たり前のように行いますが、そうでない医院が多いのが現実です。
インプラントの入れ方も未だに従来法で行うところも多いと聞きます
ゴットハンドの先生もいらっしゃいますが、そうではない場合が多いのが現実です。
そしてコストや手間暇などが医院によって違うため、これも治療費に計上されてしまいます。
当院ではインプラント治療を専門的に行っています。
インプラント治療で考えられるありとあらゆる準備を行い、治療にあたっています。
ご安心して、来院頂ければと思います。